暑い環境で長時間労働することで熱中症のリスクが高まります。
熱中症は体内に熱がこもった状態をさし、屋外だけでなく室内でも引き起こされます。
場合によっては死亡することもある恐ろしい症状です。
2020年の調査では、職場での熱中症による死傷者数は919人（うち死者数は19人）となっており、どのような職場でも起こり得ることが分かります。
会社には従業員が安全で健康的に労働ができる環境をつくる安全配慮義務があります。
そのため、従業員が熱中症にかかることで労災認定される場合もあります。

暑い環境での作業は、体力や気力を消耗するだけでなく集中力や判断力の低下を招きます。
日本で最も長い歴史を持つ学術団体「日本産業衛生学会」によれば、暑さに慣れている作業員が業務効率を下げずに作業できる室温の許容基準は、右図のように示されています。
対策をしていない倉庫・工場は室温が40℃を超えることもあり、業務効率の低下は免れません。
例えば、単純な作業でも時間がかかったり、生産性の低下や判断ミスが発生しやすくなります。